「運動は子供のサプリメント」
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
七尾市竹町(旧七尾商業高校すぐ)にあります、
「スポーツクラブ フィットネスガレージななお」のコカジです。
少しのお時間頂戴しまして、少しでも「運動」の正しい理解、
見識を持って頂いて、是非お子様へキックバックできれば幸いであります。どうぞよろしくお願い致します。
先日、七尾市にある「七尾みなと保育園」で講演をさせて頂く機会がありました。
子供の成長に関し、特に運動と脳との関係や、「うちの子はすぐに疲れる」と言うのはどうしたものか、などなど色々伺いました。
よく最近の子供は体力が落ちていると聞きますよね。
具体的にどの程度落ちているのかご存知でしょうか。
保護者の方の多くもこれを受けた覚えがあるのではないでしょうか。「体力・運動能力テスト」。
1964年から継続的に抽出した全国の学校で実施していて、これまでの調査結果を比較してみると、スタート時からの約20年間はデータに大きな変化はありません。
ところが1985年頃を境に、子どもの年齢や性別を問わず、
すべての体力と運動能力が下がりはじめ、上がることがないまま現在に至っています。
運動能力が低下した原因はいくつか考えられますが、
なんといっても基本的動作の未習得・未発達が挙げられます。
投げることがうまくできない、幅跳びの動きが身についていないといったことです。これらは、基本的動作を身につける経験が少なくなった、つまりは子どもの運動量が全体的に減っていることが原因と考えられています。
保育園・小学校のでは怪我の増加が問題となっていて、転んだ時、手をつかず顔を打つ、十数センチの高さから飛び降りただけで骨折してしまう…といったことが起きています。
そして生活習慣病が子どもにも広がりを見せています。近年、約60%の子供が本来行えるべき運動(36種類)をこなせなくなっています。
40年前に比べますと、子供の体力は1/4に低下しています。
また、子供の40%はもう既に、成人病の予備軍といわれるようになってます。
保育所、幼稚園児の子供の25%がティーンエーイジ(10代)で
肥満傾向に、その中の75%は継続して肥満になると言われています。
今言ったように、子供の総体的な体力低下があり、この結果本来
育たなければならない脳の発育などおろそかになってきます。
別のデータでは、子どもの一日の歩数が1970年代後半までは平均約二万歩だったのに、今は一万歩を切っているということが明らかになっています。こうした運動量の低下の背景には、電車・マイカー通学が普及していること、下校後も自由に遊ぶ時間や場所がなくなったことなど、社会状況や生活環境の変化が考えられます。よって、ただ単に、お子様の運動神経、「私の頃(保護者)はできたんに、何故??」と言う事も多々あるかとは思いますが、先ほど申しましたように一緒に考える環境下では無くなった、
平たく言えば社会状況や生活環境の変化がそうさせた要因でもあるのです。
一時、幼児連れ去り事件、公園遊具の劣化による事故、空き地が住宅・商業施設に変わり空き地が無くなる…これらが「変化」なのでしょう。保護者の過ごしてきた環境では無くなっていること。
そういう意味では今の時代のお子様は「運動」に関しては、辛い環境・時代だといえるでしょう。
私が子供の運動並び,様々な知識を習得する際にとても参考にさせて頂いておる、子供の運動などの第一人者である山梨大学の中村和彦先生はこうも指摘されております。
全体的に体力の低下傾向が見られることに加えて、二極化が進んでいる。つまり、からだをよく動かす「活動的な子ども」と「非活動的な子ども」に分かれてきています。こうした非活動的な子どもがなぜ増えたか。原因は複合的ではありますが、ひとつ言えるのは、からだを動かしてもつまらなかった経験をした子どもが多くなっているのでしょう。からだを動かす経験がほとんどないまま小学生になり、いきなり体育の運動をしたところ、うまくできなかった。または、ある遊びや動きを繰り返したことが少なく、上達した経験がない。これでは、からだを動かすことが好きにはなれないでしょう。子どもとは本来は遊びが好きなものですが、小さいころの生活が原因などとなって、非活動的になったと考えられます。
「フィットネスガレージななお」では少人数制の「体操教室」「水泳教室」「HIP HOP Dance」を行なっております。
特に体操で、保護者様から…「筋力レーニングは骨の成長が終わってから」という声をよく聞きます。小さい時に行うと身長が伸びない…などなど。

体操選手がよく例に出されます。
選手達の行う練習量たるはそれはすごい量と質です。子供達には到底できるものではありません。月に1回の1時間程度では何の影響もありません。それを証明するかのようにアメリカ小児科アカデミー(AAP:The American Academy of Pediatrics)及びアメリカスポーツ医学会(ACSM:American College of Sports Medicine)では、6 歳以上の子供たちは筋強化トレーニングプログラムに参加することを推奨しています。子供に適したプログラムを専門家の指導の元で行えば、骨の成長を妨げることはありません。むしろ、これまでの研究でも、筋強化トレーニングは子供たちの健康に大いに役立つことがわかっています。特に、体重管理、骨や関節の発達、スポーツのパフォーマンス向上などに役立つといわれています。ACSM の報告によると、筋強化トレーニングは子供のスポーツによる傷害発生率を、50%も低下させる可能性があるということです。
筋強化トレーニングの効果の一つに、骨密度の上昇があげられます。子供の頃からトレーニングを行うことによって、加齢による骨粗鬆症のリスクを軽減することができるのです。あらゆるスポーツの競技力向上につながります。
では、活動的なお子様は大丈夫…と言えるのでしょうか?
よく活動的な子どもの保護者は、「野球を習わせているから…」「サッカーを毎日のようにさせてるから大丈夫」などと、
子どもの体力の問題を人ごとのように思われるかもしれません。
しかし、「活動的な子ども」にも、実は問題があるのではないかと考えています。私の(保護者さまもかな?)かくれんぼをしたり、
おにごっこをしたり氷おにをしたりと、沢山の遊びの中で「動き」を身につけていきました。意識することなく…
ところが今の子どもたちは「教室」などそれだけに特化した教室、そしてその競技(運動)をひとつだけ続けることが圧倒的に多くなっています。高校でも同様に野球部は冬でもユニホームで練習する、海外では見ない光景です。これら専門種目、つまり同じ競技をしているからといって運動量は確保できても、「多様な動き」は身につきません。

また、幼少期から特定のスポーツだけを続けることが、必ずしも体力や運動能力の向上にはつながらないことに、気づいていただきたいと山梨大学中村先生は論文の中で記述されています。
興味深い記述をもう一つあげます。
オーストラリアやアメリカ、ヨーロッパ諸国でも、幼少期から
ひとつの競技スポーツをさせる流れがありました。しかし、これではいろいろな動作が身につかないこと、ケガが増えること、そして子どもの心身の健全育成が果たせないことに気づいたのです。こういった国の子ども向けのスポーツ組織では、おもしろい・のめりこめる・楽しいなどがキーワードになっており、日本のように勝つ・うまくなるという言葉は重視されない傾向があります。アメリカでは、子どものスポーツクラブは3種以上の競技がそろわないとクラブとして認めない州が10州以上あります。またオーストラリアでは、放課後の学校を開放して子どもたちを遊ばせる「アクティブ・アフタースクール・プログラム」を国家レベルで展開しています。このプログラムには、プレイ・デリバラー(play deliverer)という、いわばガキ大将役の大人がいて、遊びや遊び方を先導します。そして子どもたちが自分たちで動きだし、のめりこんでいったら、そっと消えるのです。コツは、先導はするが決して指導はしないことにあります。
小さいころに勝ち負けにこだわる指導を受けると、そのスポーツを嫌いになってしまう可能性があります。勝つことを優先するのなら、常にベストメンバーでのぞむ必要があります。しかし、ずっと試合には出れず、いつも玉拾いだったら、楽しくなくなるでしょう。こうしたことが、大学生で競技スポーツ部に参加するものが少なくなっていることの原因の1つと思われます。大学時代は、最もスポーツをするのに適しているときです。その前に、そもそもスポーツを嫌いにさせてしまう可能性があります。小学生のスポーツで全国大会のある国は、知る範囲では日本ぐらいのものです。
理想は、小学生のころは遊びでよく、中学ぐらいでいくつかのスポーツを経験し、高校ぐらいでひとつのスポーツを選択するぐらいが良いだろうと考えています。最初(小さいころ)は、いろいろなスポーツや運動、遊びを通して、からだの動かし方をたくさん経験し、習得していくべきです。多様なスポーツを経験すると、すべてが得意というわけにはいきませんから、負けることも経験できます。「負けたものの痛み」を理解できなければ、たとえトップアスリートになっても人間としての魅力や幅は育ちません。レギュラー以外のチームメイトの気持ちを思いやることや、対戦相手を尊重することなど、スポーツを通して、人との関係を学ぶ、コミュニケーション能力を育てることができます。そうしたことが、もっと重視されてよいと思います。

運動量と運動能力の低下の問題は、「運動」だけの問題ではありません。食と睡眠、つまりは子どもの生活習慣も大きく関係しています。
その内容は次回に。長文読んで頂きありがとうございます。


