印鑑の種類
皆さん、日常的に使用している印鑑ですが、その区別や使用形態の違いをよく分かっていない方も多いようですので、ご説明させていただきます。
1.実印(じついん)
役所に登録した印章を実印と言います。法律の規定によって、実印を登録していないとできない手続もあります。また、一般的には高価な財産(不動産、自動車など)の取引など重要な場面で印鑑登録証明書を添付して、実印が用いられています。
印鑑登録の手続については、各自治体の印鑑条例で定めています。住民登録されている市町村役場に、登録する印章を持参して申請手続をします。本人が申請できない場合は、代理人が委任状を持参して登録申請することが可能です。
登録する印鑑は一人一個に限られており、次の条件が定められていることが多いようです。
- 満15歳以上であること
- フルネーム、または姓・名のいずれか、および氏と名の一部を組みあわせたものであること
- 印影の大きさが直径8mm以上25mm以内の正方形におさまるものであること
- 印材はゴム印・プレス印などの変形しやすいものでないこと
- その印影が鮮明であること
2.認印(みとめいん)
一般に申し込みや受け取りなどの証明用として用いられる実印以外の印で、三文判とも言われています。
3.訂正印(ていせいいん)
一般の印章より小さい直径3ミリから5ミリ前後の文書の訂正用として用いられる印章を訂正印といいます。
また、文書に訂正があった場合に、間違った部分を二重線等で消し、訂正した人が明らかなように、訂正した人の印章を押捺してある印影を訂正印という場合もあります。
余談ですが、印鑑の習慣がない国においては、二重線を引いで消した後にそのそばに小さく署名をすることで文書の訂正が行われているようです。
4.捨印(すていん)
捨印とは、書類などを作成する場合において、記載の誤りを訂正する際の訂正印の捺印に代えて、当該書類の欄外に捺印する行為、または、その捺印された印影を指します。
書類を交換・提出した後で、相手が訂正する事をあらかじめ承認する意思を表明するものとして扱われます。書類の書式によっては、あらかじめ捨印欄があり、そこに捺印を求められることもあります。
本来は、明確な誤記や誤字脱字程度の訂正を認める趣旨で押されるものですが、訂正の範囲や限度が法律などで規定されているわけではありません。場合によっては、文書の記載内容を修正する全権限を相手に渡すようなものとも考えられます。
従って、信頼できる相手と交わす書類以外においては、捨印は避けるべきこととなります。
5.割印(わりいん)
2枚以上の書類が、一連の書類または関連した書類であることを証明するものとして押印します。割印用に作成した小判型や長方形をしたものを使用することもあります。
6.拇印(ぼいん)
拇印(指印とも言います。)とは、親指または人差し指の先に朱肉をつけて押す印のことです。指紋により、押印した個人を特定することが可能となり、証拠力が強いと言えます。
7.その他
(1)特に法律的な意味があるわけではありませんが、財産管理用に使用する印鑑として、銀行印等として、区別して利用しているケースもあります。
(2)趣味や芸術関連の印として、落款印、蔵書印、遊印といったものもあります。

