勤務先でのトラブル1(ハラスメント)
今回は、勤務先で起こりがちなトラブルのうちハラスメントについて、簡単にご説明させていただきます。
雇用や労働条件に関する雇用者と労働者との間におけるトラブルがなくなることはないでしょう。
本来雇用者と労働者とは、対等の関係にあるべきですが、労働者の方が弱い立場にあることが多いのが現実です。このような現実を踏まえ、労働者の権利を保護するために制定された法律を総称して「労働法」といいます。確実な知識を身につけ、不当な扱いを正し、正当な権利を主張して、訴えることもできます。
しかし、雇用者も労働者も人間です。権利を守ることも大切ですが、お互いの信頼が無くなり、確執まで生じてしまうと雇用関係の継続そのものが不可能になってしまいます。事業の規模が小さいほどその傾向は強くなるようです。自分の権利を主張するにあたっては、転職する覚悟でのぞむ必要がある場合もあります。
また、昨今のように不況が続く中では、事業の継続さえ困難な場合もあり、何とか継続するには労働者にも我慢してもらわなければならないといったケースもあります。
どんなトラブルでも同じですが、当事者がお互いに素直になって、正直に現状を話し合い、理解し合った上で、解決の道をさがす努力ができれば、それはもはやトラブルではなくなってしまうのだということを念頭に事にあたる姿勢が大切です。
いじめ(ハラスメント)
職場での嫌がらせには次のようにいろいろなものがあり、その嫌がらせが一般的に許容できる程度を越えた場合、被害者は相手方に対して、また時には監督責任が認められる会社に対して、慰謝料やその他被った損害の賠償を求めることが可能です。
しかし、訴訟においては、嫌がらせがあった事実や損害を自分で証明しなければなりませんので、相手から送られた手紙やメモ・メール、電話などの記録、嫌がらせを受けた日時や内容を記載した日記、嫌がらせの事実を知っている人の証言など、証拠となるものを確保しておく必要があります。
セクシャルハラスメント(セクハラ)
相手の意思に反して、不快や不安な状態に追いこむ性的な言動をセクハラと言い、一般的には男性上司から女性社員等に対するものが多いようですが、女性から男性に対するもの、また同性同士にあってもセクハラになり、次のような例が挙げられます。
つまり、相手の意思に反する場合にはセクハラになるのであって、相手が許容している場合はセクハラにはなりません。しかし、相手が嫌がっているかどうかは、外見から判断できないことも多く、昨日は嫌がっていなかったからといって、今日も同じだとは限りません。余計なトラブルを招かないためには、慎重な言動が必要です。
- 職場や学校などにおける立場・地位の上下関係などを利用して、下位にある者に対して、「酒席での酌の強要」「性行為の強要」「女性の体を無理矢理触り、拒否すると職務上の立場を利用していじめ・いやがらせを行う」などの性的な言動を行い、または強要すること。
- 上記以外でも、その程度によってはセクハラとなることもありますので、認識しておく必要があります。
- ヌードカレンダー、ポスターなど、人によっては不快感を起こすものの掲示
- 性的な冗談、容姿などについての会話。
- 恋愛経験について執拗に尋ねること。
- 慰安旅行での旅館・ホテルなどでの女性への浴衣などの着用の強要。酌の強要。
- 女性の下の名前を「ちゃん」付けで呼ぶ。また、下位にある女性を「さん」付けで呼びながら男性を「君」付けで呼ぶこともセクハラと考えられる場合もあります。 男性は苗字で呼ぶが、女性は下の名前で呼ぶのも同様です。
- 性的魅力をアピールするような服装やふるまいを要求すること。
- 執拗に結婚、出産のことを尋ねること。
- 男性と女性を区別する言動。
- 男性をソープランド等の風俗店にむりやり誘う。
- 勤務外での個人的な誘い。
パワーハラスメント
上司・上位に在る人が、その職務権限・権力を悪用・乱用し、部下を精神的に追い詰めることをいいます。
例えば、故意に他の部下のいるところで大声で叱責したり、あからさまに特定の部下だけを無視したり、明らかに一人でできない量の仕事を押し付けたりといった行為が該当します。
時として、被害者がうつ病などの精神疾患を発症したり、退職を余儀なくされてしまう場合もあり、最悪の場合、自殺に追い込まれてしまうケースもあります。
アルコールハラスメント(アルハラ)
アルコール飲料に関連する嫌がらせ全般を言います。飲酒の強要や、いわゆる酔った勢いで行われる迷惑な行為などが該当します。
リストラを目的としたパワー・ハラスメント
社員を追い詰めて、自己都合で退社させることが目的で行われる嫌がらせで、組織的に行われることもあるようです。
このような嫌がらせが行われる背景には、不況による企業の立て直しの必要性や、企業が受給している助成金・補助金の打ち切り等を逃れる目的があったりするようですが、不当な嫌がらせには屈しない態度でのぞむべきだと思います。
一般的に企業が社員を解雇する場合、会社は社員に対して、1ヶ月前に解雇予告をするか、即時解雇の場合には解雇予告手当として1ヶ月分の給与及び会社の規定に基づいた退職金を支払わなければなりません。
なお、社員に特定の解雇事由がないのに解雇すると、会社は各自治体などから支給されている各種の補助金や助成金等を一定期間受けられなくなってしまうというダメージを受けることになります。

